高齢出産母ちゃんの思いつき日記

Yahoo!ブログより、お引っ越ししてきました。

ようやく生まれる

「頭が見えた」、この言葉でもうすぐこのつらさから開放されるんだ~~と
うれしかったけど、その「もうすぐ」が長かった。
もう、体の一部が外に出始めているのだから、赤ちゃんも頑張ってるし、
ここで一息入れられるはずもないのだけれど、なかなかそこから全部の頭が
出てくるまで時間がかかった。
生まれてみて、なぜに時間がかかったかは一目瞭然で「頭のでかい子」だったのだ。
そんなことはわからないから、とにかく必死になっている私なんだけど、
ほんと出てこないんだ、これが。
全部の頭が出るまで時間がかかり過ぎたせいかは謎だけど、娘の頭はひょろ長かった(笑)

時間がかかったもうひとつの理由としては、会陰切開をしなかったこともあるかもしれない。
この産院はお産は自然が一番ということで、よけいな医療行為はしないという方針なので
他の病院なら、この時点かその前かはわからないけど、会陰部分を切除するらしいけど、
ここではしないのだ。必要に応じて・・・というやつだ。
多分それをしていれば、もう少し早く娘とご対面してたんだろうけど。
というわけで苦しみは続き、でも、頭が全部出たと聞いた時には、もう終わりみたいなもんだった。
後は、するっと体は出てきたのでね。
(結局、会陰は少しばかり裂けて後ほど局部麻酔をして何針か縫う)

「生まれましたよ!」と助産師さんに声をかけられても、意識はもうろう・・・。
娘は、意外に小さな声で泣いていた。
「ご主人、呼んできますね」ともう一人の助産師さんが呼びに行ってくれた。
そう、夫は出産に立ち会わなかった。
産む前から、立ち会えそうにないと言っていたのだ。
私もどう考えても、つらそうな自分を横で見守ってもらっても、気を遣ってしまい
お産に集中出来ない気がしていたので、いなくていいと思っていた。
ただ、出産に立ち会った夫の友人達は、立ち会った方がいいぞ、感動だと何度も
オススメしていたけれどね。

夫が来て、「ご苦労様」と声をかけられたと思う・・・。
もう、疲れに疲れ、汗だくで全て人任せという感じだった。
助産師さんに「へその緒を切りますか?」と夫は聞かれ、急な申し出に夫は
返事をするかしないか悩んでるうちに、へその緒を切るはさみを持たされ、
切るはめになった。
後で聞いてみると、すごく太い繊維質な物を切ってる感じだったそうな。
娘は体重や身長などを測ってもらい、新生児用のきれいな衣類にくるまれた。
そして、私の胸の上にやってきた。

とっても小さい赤ちゃん。でも、一生懸命に息をして、「この世に生まれたよ!」と
私やみんなに言っているようだった。
「生まれてきてくれてありがとう!」と、心の底から思った。